思ったよりも簡単!素人が1か月で動画制作できるようになった勉強方法
TikTok、YouTube、Instagramを筆頭に、今では動画を見ない日がないくらい生活に浸透しています。さらに、今後は5G回線が普及するともっと動画が当たり前の世の中になるのではないかとも感じています。この状況を考えると、動画編集は絶対押さえておきたいスキルと思えますが、そんな中でもなかなか動画編集に踏み切れない方はこう感じているのではないでしょうか?
「動画編集って、よく分からないけど難しそう」
確かに、僕も実際にそう思っていました。ただ、自分では当然やったこともなかったし、動画編集者から「難しいよ」って聞いたことがあった訳でもないのに、自分で勝手に難しいと決めつけていたんですよね。
そのため、「やってみないことには分からない!」の精神で始めてみたところ、1か月で自分の頭に思い浮かぶものは大体表現できるようになれました。
今回はその1か月間で実際に行った勉強法と、そのやり方に至った考え方などを詳しくご紹介していきます!
※こちらの記事でご紹介する内容は、AdobeのPremiere ProとAfter Effectsをベースとしておりますので、予めご了承ください。
考え方が勉強の効率を上げる
勉強法をお伝えする前に、より効率を上げるための「考え方」をお伝えします。今回の記事では、こちらの考え方が最も重要なポイントとしてお伝えしたいところにもなりますので、ぜひご参考にしていただけたらと思います。
①動画編集を習得する「目的」を決める
僕が動画編集を学ぼうと思った目的は、現在展開している「GRATEFUL CATS」というキャラクターの世界観を動画で表現したいと思ったためです。GRATEFUL CATSの世界観については下記にてURLを記載させていただきますので、詳細はこちらの記事では割愛させていただきますが、ここで重要なのは「動画編集を習得する目的を定める」ことです。月並みではありますが、目的がない学習はやり抜くモチベーションが続かないですし、やはりこの考え方は学びを深める上で本当に重要だと気付かされました。
僕のように自分の表現したいものを動画で制作するために学習するという目的だけに限らず、フリーランスとしてクライアントからお仕事がもらえるようになりたいという目的であっても問題ないので、とにかく自分のモチベーションを高めて継続してやり抜ける目的を定めてみてください。
②チュートリアルではなく「基礎」を覚える
「動画編集の勉強=エフェクトの勉強」と考えている方は多いかと思いますが、エフェクトは覚える必要がありません。むしろ、エフェクトは本当に多種多様なものがあり、プロとして活動されている方でも全てを覚えていると答える方は多くありません。それだけ至難の業でもあるため、エフェクトを覚えるためにチュートリアルでの学習が先行してしまうと、途中で挫折してしまうリスクも高まってしまいます。
それよりも、編集画面のUIやシーケンス・キーフレームといった用語などの「基礎」を学ぶ方が重要です。基礎さえ固まっていれば、チュートリアルで解説されている内容も理解でき、それを応用することも簡単に行えるようになります。
僕はAdobeのPremiere ProとAfter Effectsを使っていますが、こちらの基礎を学ぶために使った教本もこちらでご紹介させていただきます。どちらもこれ1冊で十分に基礎の理解が深められたので、これから基礎を学びたいという方には僕自身の体験からもぜひおすすめしたい教本です。
■Premiere Pro
「知識ゼロからはじめるPremiere Proの教科書」 河野緑さん著
各ステップの説明が写真付で細かく記載いただいているため、最初から最後まで操作で迷うことはありませんでした。サンプルデータもあり、覚えたことを即実践できる点も良かったと思います。また、章と節をかなり細かく設けてもらっているため、後々見返したい時にも目次で見たい場所をすぐに見つけられるのは意外と便利で助かっています。
■After Effects
「一気にビギナー卒業!動画でわかるAfter Effects教室」 サンゼ(和田 光司)さん著
After Effectsでできることはもちろん、映像の仕組みやRGB・CMYKに関する知識など動画全般の基本知識が学べる教本でした。さらに、タイトルにもあるように解説動画を用意していただいているので、気軽に学べる感じも良かったと思いますし、教本の中で制作する動画が「なんかすごいかっこいいのができた」と達成感を感じられるものが多く、モチベーションを維持しやすかったのも助かりました。
動画編集の勉強法
さて、ここからは具体的な勉強法について解説していきます。大枠のステップとしては以下の流れになります。
- インプット
- 模倣
- アレンジ
①インプット
インプットでは、まず教本の内容をもとに知識を学びます。この点で重要なことは詰め込みすぎないことです。人にはどうしても一度に覚え切れるキャパシティがあるため、無理にたくさんのことを覚えようと思っても、キャパシティを越えると最初に覚えたものから順番に忘れていきます。
そのため、僕は1日1章、長ければ1章の半分までという形で学ぶ上限を決めていました。「早く覚えて実践に移りたい!」という早る気持ちはとてもよく理解できますし、一度にもっと覚えられる方もいるなどの個人差もあります。ただ、その上限を超えてしまった場合は、結果として習得効率が悪くなることもありますので、無理のない範囲で上限値を決めて、詰め込みすぎない状況を作るようにしてください。
②模倣
「インプットしただけでは覚えられない」ということは色々な場面で聞きますが、動画編集に関しても同じです。インプットしたものはアウトプットすることで理解を深められるので、まずは覚えた内容をそのままの形でよいので模倣してみてください。
ここで重要なことは変にアレンジを加えないことです。この時点でアレンジを加えてしまうと、違った解釈で基礎を覚えてしまう可能性があるためご注意ください。
先述した教本であれば、各章ごとに作るものが明確に分けられているため、章ごとにインプットができたら、その時点で同じものを作ってみましょう。
③アレンジ
アウトプットで理解する精度を上げたい場合は、模倣した後に自分なりのアレンジ表現にもチャレンジすることで、より理解を深めることができます。アレンジが理解の精度を上げられる理由としては、インプットで得た知識が「なぜそうなるのか」というところまで落とし込めるようになるためです。
例えば、動画編集においてはアニメーションの起点となるアンカーポイントが重要になりますが、最初の説明ではアンカーポイントは中央に置くように教えられます。この流れだと、模倣のステップではアンカーポイントが中央にある場合のアニメーションの動きは理解できますが、アンカーポイントが別の場所にあった場合の動きの変化まで把握することができないため、「アンカーポイントが重要」と言われてもピンとこないと思います。
そのため、ここにアレンジを加える場合は「アンカーポイントが中央以外のところにあった場合はどんな動きになるのか?」という点を実践してみます。そうするとアニメーションの動きが全く違う形になるためアンカーポイントを変えると表現の幅が広がることを理解でき、それが「なぜアンカーポイントが重要なのか」をより深く理解できることにつながります。
僕の場合はもともとGRATEFUL CATSという素材があったため、覚えた知識をGRATEFUL CATSの世界観を表現するために、どのようにアレンジできるかを考えながら取り組んでいました。もしご自身の素材がすでにある場合は、そちらをアレンジ素材として活用するとやりやすくなると思います。
もし素材がない場合は、今後こちらのブログでGRATEFUL CATSのYouTubeショートにアップしている動画の作り方も素材付で解説していく予定なので、そちらの素材を活用いただきながらチャレンジしてみてください。
早い方であれば1か月以内の習得も可能
最後に、ご紹介した教本をベースに僕自身が設定していた学習ルールをご紹介します。
- 毎日教本を開いて勉強する。
- 基本的に1日1章を終わらせるペースを維持する。ただし、1章の内容が長い場合は分割して取り組む。
- どんなに時間の余裕があったとしても、1日1章以上は勉強しない。
Premiere Proの教本が全部で9章、After Effectsの教本が全部で10章の構成になっていますが、長い章を分割しながら取り組んでいたため、僕の場合は大体1か月ほどで基礎を習得できました。早い方であればさらに期間短縮も狙えるかも知れません。
いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいる方の中には「1か月」という期間が短すぎると感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、僕自身は決して無理して時間を作りながら行っていた訳ではなく、かなり余裕をもって勉強していました。そのため、僕よりもペースが早い方であれば、1か月もかけずに基礎を習得できることも十分に考えられます。
動画編集と聞くとエフェクトをガチガチに使いこなせるようにならなければならないと考えてしまい、それがハードルが高いと感じてしまう要因かと思いますが、決してそんなことはないことをこちらの記事でご理解いただけたかと思います。
むしろガチガチに固めないといけないのは基礎であり、基礎の習得は決して難しくはありません。ここさえ固まっていれば、あとはエフェクトを活用した応用部分だけで、しかもそのエフェクトの使い方は覚える必要はないので、都度色々なチュートリアルを参考にしながら制作していけばよいだけです。
ぜひ肩の力を抜いて、チャレンジしてみてください!こちらの記事が、みなさんの動画制作にお役に立てれば幸いです。