ポージングってどうしたらいいの?カメラマンとモデルの両視点で撮影を成功させるコツを紹介
先日スタジオで女性経営者のプロフィール撮影をさせていただきました。以前からお世話になっているイメージコンサルタントの武田さん(Instagram)のビフォーアフター撮影です。
武田さんのトータルプロデュースでは、カラーコーディネートで自分に本当に似合う色を知り、似合う服を知り、似合うメイクを知ることで自分の自信になり、ブランディングにも役立たせることが出来ることから、いつも多くの経営者の方々などが順番待ち状態となっています。
その中で、最後にご希望の方には「綺麗に生まれ変わった姿」を残すべくアフター写真の撮影をするのですが、そこで僕の出番というわけです!(武田さんのインスタグラムではプロデュースの前後でビフォーアフターの写真を公開していることもあるので、気になった方はぜひご参考にしてみてください)
僕が撮影するときはいつも大変身後の撮影で毎回「綺麗な方だなー!」という印象を持ちますが、基本的には一般の方で芸能やモデル活動をやっている訳ではありません。
むしろ仕事に打ち込んで来たことで自分の容姿を省みる暇がなかった方だったり、自信のない方が多いようで、スタジオでちゃんと撮影された経験のない方ばかりです。武田さん自身、そういった過去のコンプレックスを払拭出来た経験から、同じような悩みを持つ方の手助けをしたいとはじめたお仕事のようです。
それでも僕が毎回、この仕事の時に被写体の方に対して「綺麗な方だなー!」と感じるのは、やはりそこには外見だけではなく内面から確かな「自信」に溢れているということが大きいと思っております。内面からくるそのキラキラした美しさが生まれ変わるという表現がピッタリだと感じます。
僕としてはその美しさやその人らしさを引き出せるように、ベストなコンディションに持っていくようディレクションしながら、その瞬間を写真として残します。奇跡の一枚というとキャッチーですが、毎回毎回神様にお願いして奇跡を起こしている訳ではありません(笑
今回はカメラに慣れていない方の良さを引き出す時のポイントを撮影レポートに沿っていくつかご紹介します!
撮影レポート
今回の方は最初にいくつかポージングをしてもらいましたが、その方に合ったベストなポージングが見つかったので、以降ポージングは大きく変えずに表情や角度、服のバリエーションやブロアー(風を起こす機材)の有無を変えていくことでベストな一枚を追求していきました。
撮影では被写体の方も色々と気にしなければいけないことがあります。上手く笑えているかどうか、ポージングなんていつもピースするくらいだからどうしたらいいかわからないしちょっと恥ずかしいし。。。
やったことがない事を色々と気にしながら撮影することは誰でも難しいものです。
やったことのないことを出来ないのは当たり前なのですが、それによってせっかくの「自信」をカメラの前で失わせてしまったらいい写真は撮れなくなってしまいます。
ポージングはいいけど上手く笑えてないかもとか、表情はいいけどポージングが惜しかったなーとか、結局たくさん撮ったけどこれといったいい写真がなかったとなってしまったらお互いに悲しいですよね。
そういうリスクは無くしていきたいので、今回ベストなポージングを初めに見つけて固定にした理由は、「ポージングに関しては気を配らなくていいようにしたという事」になります。
そうすることでポージングは全てOK、あとは表情とブロアーによる髪のなびき具合がいい写真が撮れたら良いのです。
ポージングは変えずともバリエーションは増やせます。今回の写真で言うと、表情は大きく少し真面目な表情と笑顔。その中でも笑顔は何パターンもあります。歯を見せる笑顔・見せない笑顔だったり。
ジャケットの有無もかっちりしたシーンとカジュアルなシーンで使い分けられるように。
被写体へのライティングではなく背景のライティングを変えることで写真全体の雰囲気を変えたりすることで、写真を使うシーンによって変えられるように汎用性を持たせました。
ライティングの解説はこちらの記事で紹介しています。
笑顔の引き出し方についての解説はこちら
キラキラしているのは本人のポテンシャルやカメラマンの声かけだけでなくライティングもかなり重要です。今回はビューティーディッシュ(オパライト)という化粧品の広告撮影だったりでよく使われる肌を綺麗に見せる照明機材を採用してます。目にはアイキャッチ(目の中に光が反射すること)が入るように設置して女性らしい目の輝きを際立たせます。
そうやって撮影していくことで確実にベストショットに近づいていけます。奇跡を信じて撮りまくるのはプロのすることじゃないのです。
奇跡の一枚はこうして意図して作っていくのです。(ビシッ!)
最後に、カメラの設定は常に固定で撮影していましたので、カメラ設定もご紹介させていただきます。
◆ss 1/160
◆f 9.0
◆iso125
◆焦点距離 100mm程度