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”光”を上手く取り込む撮影テクニック | Creator's Blog |プロカメラマンが撮影テクニックを紹介

”光”を上手く取り込む撮影テクニック

先日、紙媒体の撮影である社長さんの撮影をしてきました。
(ブログへの掲載を顔出しOKで快諾して下さいました。)

場所は横浜の大桟橋!許可を得てロケ撮影です。天気が良く強すぎるほどの直射日光が降り注ぐ中での撮影にチャレンジしました。

 

天気が良いことが必ずしもベストではない?

天気が良い日の撮影は、実は意外に大変だったりします。顔に当たる明暗差がかなり強いのでガイドナンバーが60(なかなか強い光量)のストロボを2灯、太陽の位置と反対側に設置して発光させましたが、その日の太陽には敵わない!レフもディフューザーも役に立たない!背景も画角も決まっている。太陽の位置を確認して待ってもベストな位置には来ない。さあどうしましょうか。

今回はロケハン出来なかったのはありますが、ロケハンしていてもいざ当日現場に行ってみると、予定外の事態は色々と起こります。天気の変化、大きいトラックが停まっている、カメラやストロボなどの機材が壊れる、誰々が来れなくなったなどなど、綿密に準備した撮影ほど何かしら起こる気がします(笑

こういったシチュエーションでは、いかに場数を踏んでいるかで上手く対応出来るかどうか決まります。カメラマンの力量が顕著にあらわれます。予定外の事態が発生した時には必ず何かしらの制限が出て来ます。制限された状況の中でどうすることがベストなのか過去の経験から判断してパッと切り替えることが大切です

 

光の特性を利用した撮影テクニック

この時は切り替えて自然光で撮影しました!被写体の体・顔の向きやポージングで光の当たる位置をカバーします。

こういった日の順光だと光が硬すぎるので、顔や顎下に嫌な影が出来ます。どうしても眩しい顔になってしまうというデメリットもあります。逆光や反逆光ぎみになるように立ってもらったり、顔周りに手をもって来るポージングで光を遮るのも一つのテクニックです

逆光だと暗くなっちゃうけど、これくらいの露出で撮影しておいたら後補正でこれくらいまでは全然いける!と分かっていれば焦ることもありません。

反逆光で撮影すると顔に少し光が回ってきますが変な影は出来ず、爽やかなアクセントになります。女性の場合は髪の艶なども表現しやすいです。

撮影した日は完全に逆光で、撮影するとめちゃくちゃかっこいいなーと思えるイメージが出来たので、こんな写真も撮影してみました。

あえてシルエット重視で影を入れての構図でも撮影しました。

めちゃかっこいいー!逆光って一般的に写真撮るときに「あ、逆光になっちゃうわ!」とか言われて嫌われますが、写真やっている方はむしろ「順光になっちゃうわ!」と言った方が良いくらいですよ!(笑

とはいえ、順光やサイド光が悪いわけでは全くありません。「光の質」が柔らかければ、綺麗に写ります

同じ日に撮影したこのシーンは自然光を順光で使っています。太陽の光がビルや道路など色んなところに反射して被写体に届くまでに「光の質」は十分に柔らかくなっています

今回は写真を撮る上での、自然光の上手な使い方についてでした!

ありがとうございました!