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撮影の様子
赤ちゃんの肌を綺麗に撮影・編集するコツ | Creator's Blog |プロカメラマンが撮影テクニックを紹介

お宮参り

撮影の様子

最近、とても嬉しいことがありました。
僕のいとこに子供が出来たのでお宮参りの撮影をしてきました。

いとことは実は小さい頃に一、二回会ったくらいで、かなり久しぶりの再会でしたが、撮影を自分に依頼してくれました。それが嬉しかったし、カメラマンをやっていてよかったと思える瞬間でもありました。生後1ヶ月ちょっとの赤ちゃんはめちゃくちゃ可愛くて、コロナ渦でなければ抱っこしたり、ほっぺツンツンしたりしたかったのですが、今回は我慢!顔を見れただけでも幸せでした!

赤ちゃんの撮影ですが、真っ白で透き通るような肌なので太陽の下では白飛びしてしまって露出の設定がかなりシビアですね!「生まれた瞬間は赤ちゃんだけどそのあとは白ちゃんなんだね〜」とくだらないことを言いながら撮影させてもらいました(笑

人間の目では明るいところと暗いところをうまく調整して認識できるのですが、実は2020年現在でもカメラはまだ人間の目ほど上手に明るさを表現することが出来ません。そのため、撮影してみて初めて「こんなに白いのか」と驚かされます。

白飛びしてしまったらあとから調整が出来ないので、白飛びしないくらいの露出設定で撮影しておいて、後から白レベルやハイライト、シャドウなどを調整して目で見える明るさに近づけていきます。単純に全体の明るさを下げて(暗くして)、赤ちゃんに露出を合わせると必ず背景やお父さんお母さんの肌色が暗くなってしまうので注意が必要です。

目で見えている物をそのままカメラで写すことは一見すると簡単に思えますが、性能がよくなっている最近のカメラですら超えられない壁がしばしば。

私が撮って出しをしない理由

明るさだけでなく色でもそうです。例えば、自然の中でのポートレート撮影をするとき、草木の中で撮った写真には肌が葉っぱの色を拾ってしまい、緑色の肌や写真全体が緑っぽくなってしまうことがあります。「緑被り」などと言いますが、緑以外でも蛍光灯やろうそくの光、ストロボは物によって色が違いますし、世の中の光にはそれぞれ色があってそれが混ざり合っています。肉眼ではうまく補正してくれていた色の違いがカメラではそうはいかないのです

こういったことからもわかるように撮った写真は完成されたものではないのが基本です。人間の目に近づけるためにも、少なくとも色調整、明るさ調整は必要な場合がほとんどです。デザイナーさんがいて、そのあたりをわかっている場合を除いて、私が撮って出し(撮影したそのままのデータ)で納品しないのはそういった理由があります。

少し真面目っぽい話になってしまいました!皆さんもカメラマンに写真を依頼するときは、そのままでいいからすぐ欲しい!撮って出しのデータでいいから送って!という気持ちをグッと抑えて、「完成されたデータ」を楽しみに待っていてください!

きっといい写真が届くはずです^^