ウェディングフォトを撮るときの5つのポイント
先日、友人の結婚式での撮影をする機会があったことから、今回はウェディングフォトをできるだけ上手く撮影するためのポイントをご紹介します!
皆さまも友人や知人の結婚式にご参加される際は写真をたくさん撮影するかと思います。しかし、いざ撮影をしてみるとなかなか上手く撮れないなんて悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「友人の結婚式でカメラマンを頼まれた」、「ウェディングフォトを撮ってあげたい」、「一眼レフカメラを買ったから結婚式に持っていきたいけど、どうやって撮ればいいのか」など、様々な想いやきっかけはあるかと思いますが、今回はそういった方のためにいくつかポイントを説明していきます。
1. 機材はどんなものがいいの?
カメラは基本的にデジタル一眼レフカメラやミラーレス一眼であればどんなものでも大丈夫です。むしろ大切なのはレンズです。もし持っているなら「明るいズームレンズ」がベストです。
明るいレンズって何?という方のために説明すると、レンズにはそれぞれどこまで背景をボカせるか、また暗いところでも明るく綺麗に撮れるかというポテンシャルがあります。それを示す指標がF値で、このF値はレンズによって設定できる範囲が決められており、F値が小さければ小さい程、背景をぼかして明るく綺麗に撮れます。お手持ちのレンズを確認して頂くと、そのレンズが設定できる最小のF値が明記されていると思います。
例えばこちらのレンズはズーム出来る範囲が14〜50mmで設定できます。これは、「最小のF値が14mmで撮る時にF2.8で撮れます」、「50mmで撮るときにはF3.5で撮れます」ということを意味しています。
色々なタイプのレンズがありますが、カメラを初めて買うときにレンズキットなどでついてくるズームレンズは、残念ながら背景がボケて綺麗に撮れるものではないことがほとんどです。微妙な範囲のズーム域で最小のF値も微妙なものである事がほとんどです。
というのも、やはり明るい良いレンズになればなるほど高額になり、レンズキットは初心者でもすぐに写真が撮れるセットとして「手軽さやお得感」で売っているのでレンズ自体は低スペックなのです。そのため、これからカメラを買います!という人は是非、カメラのボディとレンズは別でカスタムして頂くことをおすすめします。
では、とにかくF値を小さく設定できるレンズを選んだらいいのかというとそうでもありません。
単純にF値が小さく設定できるだけでは明るくは撮れても背景を思うようにボカして撮れないものがあります。その理由は明るく綺麗に撮れてかつ背景がボケるレンズとは、「F値を小さく設定できること」、そして「より遠くにズームした状態で撮影できること」が関係しているからです。
例えば、「24-105mm/F4」と表示されているレンズは、「24mmの広く撮る場合でも、105mmで寄って撮る場合でも、F4で撮れます」という意味ですが、同じF4でも105mmに寄って撮った方が圧倒的に背景はよくボケてくれます。ざっくりいうと、グッと寄れて、その状態でF値が小さく設定できるレンズがベストです。
では、具体的に結婚式にはどの程度のレンズが良いのか?
理想は「24-70mm/F2.8」「70-200mm/F2.8」の2台持ちがベストです。記念写真なんかを撮るときは、ある程度近づいて撮りたいのでワイドの30mm〜50mmくらいを使えると便利です。また、新郎新婦に近寄って撮れる時は良いですが、少し離れたところからしか狙えない時や、遠くから自然な表情を撮りたい時は100~200mmくらいがあると便利です。そういった意味で、なるべくズーム・ワイドの幅があるものが好ましいです。
とはいえ、このような条件を満たすレンズは高額になり、プロでもないのにそんなカメラ機材にお金をかけられないという方がほとんどかと思います。そういった方におすすめしたいのが「50mm/F1.8の単焦点レンズ」です。
各メーカーで15,000円〜25,000円ほどで出しているので、一本買っておいて損はないです。50mmはおおよそ人が目の見えている範囲に近いとされています。つまり、おおよそ目で見ている画角を撮影出来るので撮りやすい、かつF1.8なので結構ボケてくれます。「THE 一眼レフで撮りました!」みたいな写真が撮れます。
50mmの固定なので足を動かして撮りたい画角まで近づいたり離れたりしなくてはいけませんが、まずはこれ一本あれば撮れる写真のレベルはグッと上がります。
2. 設定はオートでいいの?
マニュアル設定はハードルが高いなーという方は、設定はオートでも問題ないです。マニュアル設定も知ってしまえばさほど難しいものではないのですが、慣れないうちはカチカチと設定をいじっている間にシャッターチャンスを逃してしまうというのが一番悔しいので、やり直しの出来ない結婚式の撮影ではとりあえずオートで良いと思います。
ただ、オートで撮る場合、一つだけ設定して頂きたいのが「露出補正」という機能です。
結婚式は幸せな新郎新婦の晴れ舞台!明るく綺麗に撮ることがベターです。純白のドレス、白いチャペルといった白に囲まれた綺麗なロケーションであることが多いと思います。露出補正とは「オートで撮れる明るさを任意の基準で設定出来る機能」ですので、最初に少し明るめ(+2とか+3とか)に設定してあげることで、カメラが適正値と判断した値よりも少しだけ明るく撮ってくれます。それだけで周りよりもワンランク上の写真が撮れますよ!
次にマニュアル設定を使いたい方は、ピントが被写体に合う範囲でF値は小さい値(開放といいます)に設定して撮ってください。
余興でダンスがあったりする場合はブレないようにシャッタースピードを1/500以上に設定する必要がありますが、それ以外の時は1/125の固定でも問題ないでしょう。絞り優先モード(F値以外はオートで設定してくれる機能)でもいいかもしれません。
3. 同じような写真を何枚も連写してしまいます
シャッターチャンスになったら、ついつい連写してしまうという方も多いかと思います。過剰に連写しても「データが重くなってしまい、後半のシャッターチャンスの時にSDカードの容量がいっぱいになってしまう・・・」、「一枚ずつ確認しながら消す作業に焦ってしまう・・・」といったことになってしまっても良くないので、2〜3枚撮ったら次の構図を考えて移動するのがいいかもしれません。動き回る事が可能なら動いて、正面・左右・斜め・寄り・引きといい写真が撮れそうなポジションを狙って移動しましょう!他の方の邪魔にならないように動くことがベストですが、なかなか身動きが撮れない場合は、その場所からバリエーションを稼ぎましょう。
例えば、この写真は同じ立ち位置から4カット撮りました。
新婦の腕にグッと寄って、その後ろ姿を感動的に捉えたイメージカット
バランスよく二人の後ろ姿を捉えたカット
ローアングルからバージンロードを多めに入れる構図で、二人が歩んできた軌跡と未来を感じさせるカット
背伸びして少し上から式の雰囲気全体を抑えたカット
このようにズームレンズを使うことで、同じ場所からでも複数の構図で撮ることが可能です。
4. いいタイミングを逃さないためには?
タイミングを逃さないためには、この後の流れを把握(予測)してベストポジションでスタンバイすることが大切です。どこから入退場するのか、その導線を予測していち早くベストポジションを確保しましょう。
また、新郎新婦に協力をしてもらえそうであれば、カメラを持っていくことを事前に新郎新婦に共有しておけば、写真の撮りやすい席を用意してもらえるので、移動する必要がな区なる分、自分が席にいる時もシャッターチャンスを逃しにくくなります。
5. 最後に
新郎(新婦)と仲の良いあなただからこそ撮れる写真が必ずあるはずです!第一に良い写真は良い表情、笑顔です!考えすぎず、まずはあなたがその幸せな空間を楽しんで、被写体の笑顔を引き出してあげてください!